マイク・リードという若者が五ヶ所湾へやって来ました。
彼は2014年初夏にJapan to Koriaという遠征をダイドック オーシャンカヤックス原さんと共に成し遂げた男だ。
そして第12次瀬戸内カヤック横断隊にも参加したので、僕にとっては隊士仲間でもある。
アメリカ生まれのマイク。現在は山口県周南市在住。
マイクは環境活動家を自称しており、浜辺に打ち上げられたゴミに関心を持っていて、特に瀬戸内の海に散在する牡蠣養殖で廃棄される塩ビのパイプのごみ調査をしている。
先の韓国までの遠征もゴミ調査をしていて、今回はその遠征報告のプレゼンテーションするために東京を目指しています。
もちろん今回の遠征でもゴミ調査もしていて、会場までシーカヤックで漕いで行くというパフォーマンスと、彼いわく漕いで行けば安上がりだし、とのこと。
そうして山口県を年末に出発し、瀬戸内を抜け、紀伊半島に取りつき、潮岬を回航して熊野灘を北上してきたのだった。
そんなこんなで睦月吉日。
マイクは五ヶ所湾へやってきたのでした。
午後三時過ぎ、五ヶ所浦の河口の浜に上陸。
お出迎えは地元ブランドの大内山牛乳と山村牛乳、そしてチョコパイ。
マイクはお酒を飲まないのでこうなりました。
やあやあやあと再会を喜び、我がベースへとお通ししました。
カヤックカートに乗せて重積載したカヤックを運び、荷をほどきシャワーを浴びてもらってから近所へ晩ご飯を食べに。
お約束のような「FIVE」の特大エビフライ定食。
旅人に揚げ物はたまらないでしょう~。
そんなこんなで睦月吉日。
マイクは五ヶ所湾へやってきたのでした。
日暮れ迫る五ヶ所浦にやってきたマイク
この日も40kmほどは漕いできたはずだ
午後三時過ぎ、五ヶ所浦の河口の浜に上陸。
お出迎えは地元ブランドの大内山牛乳と山村牛乳、そしてチョコパイ。
マイクはお酒を飲まないのでこうなりました。
やあやあやあと再会を喜び、我がベースへとお通ししました。
出迎えのプレゼント。マイクはお酒は飲まず、日本の牛乳をこよなく愛している
(注:チョコパイは僕の趣味です)
カヤックカートに乗せて重積載したカヤックを運び、荷をほどきシャワーを浴びてもらってから近所へ晩ご飯を食べに。
お約束のような「FIVE」の特大エビフライ定食。
旅人に揚げ物はたまらないでしょう~。
しばらく人と話していなかったのと、僕がほんのちょっと英語が話せることもあり、マイクはずっとしゃべり続けた。アラスカ奥地に暮らすマウンテンマンのようでした。
晩ご飯を近所の喫茶店「FIVE」へ食べに行く
オーダーはもちろん特大エビフライ定食
僕らはなぜか昨年晩秋の瀬戸内カヤック横断隊の時にはあまり会話をしなかった。
横断隊は人数も多く、そして英語の堪能な隊士もいたせいか遠慮をするように話しかけなかったように思う。
そして今、二人きりで相対すると不思議と数年来の知己のように気安く話せるのだった。
その後も話が弾んだが彼の疲労も考え、早めに辞去した。
翌日は一日ゆっくりしてもらう。マイクにも休養は必要だ。夕方うちの奥さんを伴って再訪。
アルガフォレストの柴田さんもお誘いして、おでんをした。
マイクはシーカヤックでの遠征経験のある人の話を聞きたそうだなと前日に感じたので、それではと日本屈指のシーカヤックパドラーをお招きしたのでした。
柴田さんはノルウェー・エクスペディションをはじめ海外への過酷な遠征経験だけではなく、技術、知識も国内トップクラス。そして英語も話せます。
装備のこと、漕ぎ方のこと、これからのルートについて。
柴田さんを紹介したことはマイクにいい刺激になったようだった。わざわざ来ていただいた柴田に感謝です。
そして出発の朝。
7時には出るという彼の言葉を信じて自宅から車を飛ばしてきてみれば、まだパッキングも始めておらず、着替えてもいなかった。
ま、自分一人の旅だもんね~。
出発の朝。念入りにパッキングしていくマイク
全ての荷物を積み込み再びカヤックカートで浜へと運びました。
コーカタットのドライスーツとライフジャケットを着ると表情もきりっとして見えますね。
いよいよ離陸。
五ヶ所浦を離陸。この日は鳥羽を目指した
これから旅立つ若者を見送る一抹の寂寥感。
この浜に立ち、カヤックで出発する人を私服で見送ったのは初めてだ。
いつもは自分も装備を身に付け、最後に離陸する。
アオサのりの養殖網の列を抜けだんだんと小さくなるマイクのシルエットを目で追いながら、さみしいんじゃなくて悔しいのかなとふと思い、自分の旅心もまだまだ現役だなと妙に納得した。
マイクはこの日、五ヶ所湾から英虞湾を抜けて深谷水道を通り、大王崎を回って的矢湾、相差を過ぎて国崎(くざき)に着陸した。
海図の写しは持っていたが、迷路のような英虞湾をナビゲーションして深谷水道に入れたのは大したものだ。
前夜のワンショット。
二日目の夜は柴田さんとうちの奥さんも交えておでんパーティ
手に持っているのはヒッチハイクのためのボードと、マイクのカヤックに置いておくメモです。
東京でのプレゼンに漕いで行くには間に合わなくなり、途中で旅を中断してヒッチハイクで会場へ向かうことにしたので僕が書いてあげたのだ。
マイクは片言の日本語はしゃべれるが文章は書けない。
メモの内容は「これはマイク・リードのカヤックです。山口から東京までごみ調査をしながらこのカヤックで旅をしています。しばらくここにカヤックを置かせてください云々」というもの。彼の連絡先も書いてある。
結局、浜名湖まで漕ぎ着いたマイクはそこにカヤックを置いて東京へ向かった。
カヤックにおいておくメモは使ったけれど、東京へは横断隊士の三澤さんにピックアップしてもらえたので、人生初のヒッチハイクに興奮していたマイクだったがTokyoと書いたボードは使わずじまいだったようだ。
一人旅とは人々のもてなしで思い通りにはいかないものだね。
東京でのプレゼンを無事に終えたマイクは再び海に戻り旅を続けています。
厳冬期のシーカヤック・エクスペディションは彼を大きく成長させることでしょう。
伊豆半島の回航を含めまだまだ難所は続きます。
Good luck, Mike !
この遠征【1000km to TokyoExpedition】のレポートをマイクはfacebookにアップしています。興味のある方はぜひチェックしてみてください。
マイクのfacebookページ「Japan to Korea」
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