四月上旬、うちの奥さんと二人で宮川へ川下りツーリングに行ってきました。
折しも桜は満開。中流域にある宮リバー度会パークではさくら祭りを開催していました。
さくら祭りで賑わう公園の少し上流にカヤックを下します。
車を数キロ下流の横輪川との合流点に停めておくため、車二台で行って一台を置いてきます。
この時、ツーリングに持っていくものは上流へ戻る車に積んでおかなければならず、終わって着替える服などは下流に停めておく車中に置いていかなければなりません。
片道ツーリングの車回送の難しいところです。
案の定、忘れ物があったりうっかり持ってきてしまったものがあったりして下流に停めた車まで引き返す羽目になりながらも、なんとか準備を終えて川にカヤックを浮かべました。
川下りは初めてになる奥さんに軽く手ほどき。公園前の瀞場や少し上流にある外城田大橋あたりで流れを体感してもらい、いよいよ下り始めました。
宮リバー度会パークにはたくさんの桜が川沿いに植えられています。
特に華やかなのは第四駐車場から第五駐車場にかけての並木道。立派な桜の木の枝振りはまるで桜のトンネルのようです。
そんな桜並木をゆらゆらと流されながら川から見上げることができるのが花見川下りのいいところです。
ちょうどその区間にはやさしい瀬があり、春の風を切ってすーっと下っていきました。
エディに入って来し方を見返ります。
お天気は雨が降ったり止んだりする曇天でしたが、時折気まぐれに青空が覗くこともありました。
公園内の喧騒をよそに、川の上は僕らだけです。
カヤックの優越感を覚えるのはこういう時ですねえ。
公園を離れてさらに下っていきます。
奥さんは初めての川下りに大満足の様子。
川の上から眺める景色の新鮮さに見とれてしまい、ほとんど漕ごうとしません。
右にゆらゆら左にゆらゆら。
川に架かる大きな橋(南伊勢大橋)の手前に少しクセのある瀬がありますが、本流を行かずに下流に向かって右側(いわゆる右岸側)ぎりぎりのコースを無理やり通り、ちょっと流れを横切れば安全に漕ぎ抜けられます。(注:後述)
その橋を潜りながら見上げると、まだ橋梁の裏側に流木がたくさん挟まっていました。
これは2011年秋の紀伊半島に大水害をもたらした台風の名残です。
橋を越えてすぐの瀬を流れきるとしばらく瀞場が続きます。
その瀞場に「高校生の飛び込み岩」といわれている大岩があります。
写真ではサイズ感が出ませんが、ゆうに7、8メートルはあります。危ないので飛び込む時はご注意を!(やめましょうなんて禁止はしません)
もうゴールまで数百メートルという時に、にわかに雲行きが怪しくなってきたなあと思っているとカヤックのデッキにあたる雨粒がパラパラと跳ねだしました。なんとアラレです(小さいので雹じゃなかったと思います)。
風も冷たく、まるで春うららかななんて気分ではなくなります。
1分ほどで止みましたが、とんだ春の川下りになりました。
そんなこんなで車を停めてある横輪川合流まで下ってきました(ゴール時の写真がなくてスミマセン)。
お片付けを済ませ、本当は河原で食べようと作ってきたランチボックスを川端の小さな公園で広げて遅い昼食。
いろんな種類の桜が植えられた公園で、終わりかけの川津桜や、これからという感じの枝垂桜を眺めながらおにぎりを頬張るのでした。
宮リバー度会パークに戻るころにはまた青空が広がっていました。
せっかくなので桜並木の道を歩きました。
♪さくら さくら 今 咲き誇る~と鼻歌も出てきます。
天気には恵まれませんでしたが川下りツーリングもやっぱり楽しいよなあと感じた、春の宮川でした。
サニーコーストカヤックスでは現在、宮川ツーリングのプログラムはご用意しておりません。
ただ、僕自身が川下りツーリングが大好きですし、宮川は本当にいい川なので、近年中に開催できるようスキルアップと安全管理、現地調査をしていきたいと思っています。
もうしばらくお待ちくださいませ。よろしくお願いします!
(注)サニーロードの橋(南伊勢大橋)手前の瀬について。
ここの瀬は本流を行くと岩場に吸い込まれ、非常に危険ですのでご注意ください。
2011年の台風で宮川も大増水し、川底がかなり変化しました。その影響でそれ以前とは川の流れが相当変わっています。
現在、本流は左岸寄りにあります。(真ん中よりやや左寄りくらい)
この瀬は流れそのものはそれほど強くはありませんが、しっかりと水深もある本流が川の中ほどに点在する岩に当たっていて、それなりのカヤック操作ができないと岩場にカヤックが貼り付けられる可能性もあります。
橋が見えてきたら上陸してスカウティングすることをおすすめします。スカウティングの意味が良く分からない方は、必ず上陸して橋のたもとまで歩いて流れを確認しにいってください。
カヤックで下るのが難しそうだと感じたらライニングダウンまたはポーテージしましょう。ライニングダウン、ポーテージの意味が良く分からない方は、カヤックを担いで瀬の下流まで運んで再スタートしましょう。
今回の僕たちがとった右岸側ルートは水量があれば通れますが、それでも竹などの枝の張り出しには注意してください。また、水量が少ない場合は右岸側のほうが歩く距離が長くなる場合もあります。
ここの瀬の難しさは、宮川中下流域のメジャールートである田口大橋から伊勢市内の度会橋までの区間で一番かもしれません。
水量が減れば減るほど、この瀬は岩場へ吸い込まれる流れから逃げにくくなります。
川下りはとても楽しいカヤックツーリングです。
安全で楽しく遊ぶためにも、細心の注意を払って危険を避けましょう。
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